米資産運用企業「WisdomTree(ウィズダムツリー)」は6日、米証券取引委員会(SEC)に対するXRPの現物ETF(上場投資信託)「WisdomTree XRP Fund」の登録申請を取り下げたことが明らかになった。同社は2024年12月2日に同ETFのS-1申請書類を提出していたが、審査が進む中での撤回判断となった。
同ETFはXRPを直接保有し、投資家が証券口座を通じてXRPの価格変動に連動した投資機会を得られる仕組みとなっている。申請時点ではティッカーシンボルやカストディを担う企業は明示されておらず、詳細設計は今後詰められる段階にあった。
撤回文書の中でウィズダムツリーは取り下げ理由について、「本登録届出書の対象となっている募集を現時点では進めないと判断したため」と説明。経営判断の具体的な背景には踏み込んでいない。また、申請期間中に実際の株式販売は行われていないと付け加えている。
SoSoValue(ソソバリュー)が提供するデータによると、XRP現物ETFの累計純流入は執筆時点で12.5億ドル(約1,959億円)を突破している。Canary Capital(カナリーキャピタル)の「XRPC」やBitwise(ビットワイズ)の「XRP」などが市場を牽引し、競争が激化している状況だ。
XRP現物ETFの市場動向 出典:SoSoValue
先行する競合他社による市場占有率はもちろん、規制環境の不透明さなどが今回の登録申請取り下げという結果に結びついた可能性が考えられる。昨年11月には、資産運用大手「CoinShares(コインシェアーズ)」が最終的な合意や条件が整わなかったことを理由にXRP現物ETFの申請を取り下げており、同分野における商品化の難しさが浮き彫りになっている。
現物のXRP価格
XRPは、2026年に入り強い動きを見せている。1.8ドル付近のサポートを背景に急騰し、一時は2.4ドルを上回って昨年11月後半の高値圏を突破。長期的な下落トレンドからの脱却を期待させる展開となった。
出典:TradingView
これを受けて5日にはXRP現物ETFの日次流入額が4,610万ドル(約72億円)と、12月22日以来の高水準に達した。ただし、その規模は昨年11月と比べると依然として限定的となっている。
運用大手の申請撤回が相次ぐ一方、現物価格の堅調な推移が示す通り、投資家からの潜在的な需要は依然として強いと言える。供給側の慎重な姿勢と投資家の熱狂が交錯する中で、今後のXRP現物ETF市場がどんな展開を見せていくのかに注目したい。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.7円)


