クリプトクオントのプロフェッショナル認定アナリスト、アラブ・チェーンは8日、バイナンスにおけるイーサリアム無期限先物の資金調達率が約−0.0069を記録したと報告した。直近のデータではトレーダーのポジショニングに明確な変化が生じており、資金調達率が繰り返しマイナス圏に入る展開が続いているという。
アラブ・チェーンはショートポジションの過剰な蓄積がもたらす構造的な反転リスクに言及した。ショートが一方向に偏りすぎた場合、突発的な価格反転が引き金となってショートの大規模な強制決済(ショートスクイーズ)を誘発する可能性があるとのこと。売り手がポジションを急速に閉じざるを得なくなることで買い戻しが連鎖し、価格が急騰する展開につながり得るという。
直近のイーサリアム
ETHは2,000ドルを割り込み、1,938ドル付近で推移している。アラブ・チェーンのデータによると、3月初旬の時点では資金調達率は約0.002のプラス圏にあり、トレーダーの間では相対的な楽観ムードが広がっていた。ロングポジションの増加を伴う買い優勢の地合いが続いていたが、この状況は長く続かず資金調達率は徐々に低下し、イーサリアムの価格が2,000ドルを下回った局面と重なる形でマイナス圏へ転じた。
資金調達率は、無期限先物市場においてスポット価格とデリバティブ価格の乖離を調整するための指標である。プラス圏ではロング(買い)ポジション保有者がショート(売り)保有者に手数料を支払う仕組みとなっており、レバレッジをかけた買い需要の強さを反映する。逆にマイナス圏に転じた場合、ショート保有者がコストを負担する構造となり、価格下落を見込んだ弱気方向の賭けが増加していることを意味する。
マイナスの資金調達率が長期化する局面では、悲観的な市場参加者がさらなる下落を見込んでショートポジションを積み増し、弱気の心理が市場全体を支配する構図がみられる。実際に今回のケースでも、資金調達率がプラス圏からマイナス圏へ急速に転じた背景には、2,000ドル割れに伴うトレーダー心理の悪化があるとのこと。
現在のイーサリアム市場は、デリバティブ指標が明確に弱気を示す一方、ポジションの偏りが極まるほどその反動も大きくなり得る。資金調達率の方向性が次の値動きを左右する局面に差し掛かっている。
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