この記事の要点
米取引所Coinbase(コインベース)のブライアン・アームストロングCEOと、オハイオ州選出の上院議員バーニー・モレノ氏(共和党)は2026年2月19日、CNBCのインタビューで、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」の成立時期に言及しました。
モレノ上院議員は「4月頃までに成立する見通しだ」と述べ、アームストロング氏も、残る論点について妥協点が見つかれば「数カ月以内に大統領の署名に届く」との見方を示しました。
インタビューはフロリダ州マー・ア・ラゴで開催された「ワールド・リバティ・フォーラム」の会場で行われ、関係者を交えた市場構造に関する交渉が同日も続いていたとアームストロング氏は明かしています。
「数兆ドル資本が市場参入を待機」
ホワイトハウス「数百兆円の資金が待機中」鍵を握るCLARITY法案と仮想通貨市場への影響
インタビューでアームストロング氏は「CLARITY法案を巡る協議が最終段階に入っている」との認識を示しました。
同氏は、仮想通貨企業や銀行代表者、上院議員らが協議を重ね、市場構造の制度設計について妥協点を探っていると説明しています。
最大の争点は、法定通貨に連動するステーブルコイン保有者への報酬付与を法案に明記するかどうかにあります。
同氏は、過去に草案へ懸念を示した経緯に触れつつも「残る論点は限られている」と述べ、妥協が成立すれば数か月以内に大統領署名へ進む可能性があるとの認識を示しました。
ステーブルコインへの報酬付与に慎重姿勢を示してきたのは主に銀行業界であり、高利回り商品となれば預金流出を招くとの懸念が背景にあります。
これに対しアームストロング氏は「米国人の87%が現行金融システムに不満を抱いている」との調査結果を挙げ、報酬制度は消費者に利回り競争をもたらすと強調しました。
さらに、中国が利息付与型のCBDC(中央銀行デジタル通貨)を推進している点や、米規制外のオフショア型ステーブルコインが国内規制内より規模で上回っている現状に言及し、制度整備を進める必要があると指摘しました。
一方、モレノ上院議員は「ステーブルコインはドルを脅かすのではなく世界的なドル需要を拡大させる」と述べ、国債需要の増加を通じて年間数千億ドル(数十兆円)規模で財務コストを抑制し得るとの見解を示しました。
FRBの「新決済口座構想」が火種に
仮想通貨企業と米銀行が再び衝突、FRBの「新決済口座構想」が火種に
今回のインタビュー直前の2月3日、米ホワイトハウスはコインベース、Kraken(クラーケン)、Ripple(リップル)を含む仮想通貨企業と銀行業界代表を招き、CLARITY法案を巡る調整会合を開催しています。
同会合ではステーブルコイン報酬を巡る対立点の整理が行われ、2月末までに妥協案を取りまとめる方向性が確認されました。
ホワイトハウス側は「事実に基づく解決志向の対話が行われた」との認識を示す一方、上院銀行委員会では超党派での合意形成がなお課題として残されています。
また2月14日には、ホワイトハウスの大統領デジタル資産諮問委員会エグゼクティブ・ディレクターであるパトリック・ウィット氏が「規制の明確化が実現すれば数兆ドル(数百兆円)規模の機関資本が市場参入の準備段階にある」との見解を示しました。
モレノ上院議員とアームストロング氏の両名がインタビューで「4月」という具体的時期に言及したことで、法案成立に向けた時間軸が市場関係者の間で意識され始めています。
成立の鍵を握るのは依然としてステーブルコイン報酬設計の最終調整であり、4月可決へ向けた協議の行方が焦点となっています。
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Source:CNBCインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像

