ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるインターコンチネンタル取引所(ICE)は11日、予測市場ポリマーケットのデータを分析し、機関投資家向けに提供する新ツール「Polymarket Signals and Sentiment」の立ち上げを発表した。
今回発表された新ツールは、ポリマーケット上の膨大な予測データを整理・分析するものだ。これにより、プロのトレーダーや機関投資家は、群衆による予測確率を「市場シグナル」として利用できるようになる。
機関投資家は、リアルタイムの情報に加え、過去の時系列データも利用できるため、投資戦略の妥当性を検証する「バックテスト」や、高度な定量分析にも活用できる。
また、ICEが保有する膨大な企業・金融商品のデータベースを活用し、ポリマーケットのシグナルを特定の企業や証券に紐付けることもできる。これにより、投資家は証券価格や財務データといった既存のICEデータと、予測市場の動向を統合した高度な分析が可能になる。
ICEの債券・データサービス部門責任者クリス・エドモンズ氏は、AI技術やデータサイエンスの知見を活用し、複雑な予測データを投資家が利用しやすい形に整えていると述べている。市場を動かす経済や政治のイベントをデータ化することで、顧客が「群衆の知恵」を自身の戦略やリスク管理に活かせるよう支援するとしている。
一方、ポリマーケットの創業者兼CEOであるシェイン・コプラン氏は、予測市場の成熟に伴い、機関投資家にとっての価値が明確になったと語る。市場を動かすイベントへの期待値がリアルタイムで反映されるため、従来の市場データと並ぶ投資判断材料として急速に存在感を高めているとの認識を示した。
伝統的な金融インフラの巨人と予測市場の連携は、予測市場データが機関投資家の間で新たな分析材料として位置づけられつつあることを示している。今後、個別の株式銘柄の分析にこうしたデータが取り入れられる可能性もあるだろう。
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