Bitmine Immersion Technologies(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)は、YouTube最大級のクリエイターMrBeast(ミスタービースト)率いるBeast Industries(ビースト・インダストリーズ)に対し、2億ドル(約320億円、1ドル=158円換算)の投資を行うと発表した。取引は2026年1月19日ごろに完了する見込みだ。
ビットマインは自社を、「世界をリードするイーサリアム(ETH)トレジャリー企業」と位置づけ、企業の資金運用に暗号資産(仮想通貨)を組み込む戦略を推進してきた。
一方のビースト・インダストリーズは、超巨大メディアとしてのミスタービーストブランドを核に、エンタメだけでなく消費財や社会貢献までを含む「クリエイター発の複合企業」へ拡張している。今回の投資は、デジタル資産とクリエイター経済が本格的に交差し始めた象徴的な一手と言える。
ビットマイン会長の(Tom Lee)トム・リー氏は、投資の狙いを次のように語る。
「ミスタービーストとビースト・インダストリーズは、この世代を代表するコンテンツクリエイターであり、Z世代・アルファ世代・ミレニアル世代に対して他に類を見ないリーチとエンゲージメントを持っている」
さらに、ビースト・インダストリーズを「世界最大かつ最も革新的なクリエイター基盤のプラットフォーム」と評し、企業としての価値観も一致していると強調した。
ビースト・インダストリーズ側も、この投資を「成長の追い風」として歓迎している。CEOのJeff Housenbold(ジェフ・ハウゼンボールド)氏は、「トム・リー氏とビットマインを新たな投資家として迎えられることを嬉しく思う。これは私たちのビジョン、戦略、成長軌道が強く支持された証だ」と述べ、資金面だけでなくブランドの将来性に対する信任投票として位置づけた。
Beast Industries、DeFiに関心
今回の発表で特に目を引くのは、ビースト・インダストリーズがDeFi(分散型金融)への関心を明確に示した点だ。ハウゼンボールド氏は、「今後の金融サービス・プラットフォームにDeFiを取り入れる可能性も含め、さらなる協業を探っていきたい」と述べている。
つまり今回の投資は、単なるエンタメ事業の拡大だけではなく、将来的に「ミスタービースト経済圏」の中に決済や金融機能が組み込まれる伏線の可能性もある。
ビットマインは「alchemy of 5%(5%の錬金術)」という哲学のもと、イーサリアムを主要なトレジャリー資産として保有している。さらに2026年第1四半期には、ステーキングインフラとして「MAVAN(Made-in America Validator Network)」を立ち上げる計画も明かした。
ビースト・インダストリーズはミスタービーストを中核に、コンテンツ制作、競技フォーマット、消費財ブランド(Feastables)を展開し、慈善活動も大規模に運営する。発表では、ミスタービーストはYouTube登録者数4億5000万人超、月間50億回視聴という桁違いのスケールを持つとされる。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock
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