Optimism Foundation(オプティミズム財団)は、Superchain(スーパーチェーン)の成長とOPトークンの価値をより強く連動させる新たな提案を発表した。提案の中核となるのは、スーパーチェーンから得られる収益の50%を活用し、OPトークンを市場で買い戻す仕組みだ。このプログラムは、ガバナンス投票で承認されれば2026年2月から開始される予定となっている。

これまでOPトークンは主に、ガバナンストークンとして機能してきたが、今回の提案は、その役割を一段階進化させ、オプティミズムエコシステム全体の成長と直接的に結びつける狙いがある。

実験から「標準インフラ」へ進化したOptimism

オプティミズムは過去5年間で、イーサリアムをスケールさせるための実験的プロジェクトから、実運用に耐えるレイヤー2インフラへと進化してきた。OP Stack(OPスタック)を基盤とするスーパーチェーンには、Base(ベース)、Unichain(ユニチェーン)、Ink(インク)、World Chain(ワールド・チェーン)、Soneium(ソニューム)、OP Mainnet(OPメインネット)などが参加しており、取引所、企業、さらには大手機関投資家も含め、幅広いプレイヤーがこの共通基盤を採用している。

現在、スーパーチェーンはレイヤー2全体の手数料市場の61.4%を占め、暗号資産(仮想通貨)取引全体の約13%を処理している。オプティミズム財団は、こうした急速な拡大と市場シェアの伸びに対して、OPトークンの設計が十分に追いついていないという問題意識を示している。

Superchain収益とOPトークンの結合

オプティミズムは、スーパーチェーンに参加する各レイヤー2チェーンから、シーケンサー収益の一部を受け取っている。過去12カ月間で、その収益は合計5868ETHに達しており、これまでは全額がガバナンスの管理下にあるトレジャリーに積み立てられてきた。

今回の提案では、この収益のうち50%を、毎月OPトークンの買い戻しに充てることが推奨されている。スーパーチェーンの利用が増えれば増えるほど収益も拡大し、その結果としてOPトークンへの需要が高まる構造だ。

オプティミズム財団は、この点について次のように位置付けている。

OPトークンの役割、今後さらに拡張へ

買い戻しプログラムで取得されたOPトークンは、トークントレジャリーに戻され、将来的にはバーン(焼却)やステーキング報酬として利用される可能性がある。具体的な使途や比率については、引き続きガバナンスが監督権限を持つ。

また、今回の提案は「第一歩」に過ぎないとされている。オプティミズム財団は、将来的にOPトークンが以下のような役割を担う可能性を示唆している。

  • 共有インフラのセキュリティ強化
  • シーケンサーのローテーション調整
  • プロトコル中核機能に関する集合的ガバナンス

こうした拡張は、スーパーチェーンの分散性や耐障害性を高める長期戦略の一環と位置付けられている。

フライホイール構造を強化する設計

スーパーチェーンは、利用増加が収益を生み、その収益が開発を促進し、さらに利用が拡大する「フライホイール構造」で成長している。今回の買い戻し提案は、この循環の中にOPトークンを組み込むものだ。

利用者、開発者、インフラ提供者、そしてトークン保有者が、同じ経済的インセンティブのもとで行動することで、エコシステム全体の整合性が高まる。オプティミズム財団は、OPトークンを「スーパーチェーン全体の共通参照点」と位置付けている。

今後のスケジュール

この買い戻し提案は、1月22日にガバナンス投票にかけられる予定だ。承認された場合、プログラムは2月から開始され、まずは1年間、月次での買い戻しが実施される。

オプティミズム財団は、OPスタックが次世代金融システムの決済レイヤーとしての地位を確立しつつあると強調している。今回の提案は、その成長をOPトークンにも反映させる試みであり、レイヤー2エコシステムにおけるトークン設計の新たなモデルとして注目されそうだ。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock


NEWYEARSPECIAL
創刊特集ラインナップ

New Atlas for Digital Assets ──
デジタル資産市場の「地図」と「コンパス」を目指して