暗号資産(仮想通貨)ハードウェアウォレット大手のLedger(レジャー)が5日、同社が利用する決済代行業者Global-e経由で顧客の個人情報が流出したことを明らかにした。同社は顧客に対してメールで通知し、フィッシング詐欺への警戒を呼びかけている。
オンチェーン探偵として知られるZachXBT氏(@zachxbt)は5日午後8時30分(日本時間)にXで「コミュニティ警告:レジャーが決済代行業者Global-eを経由して、顧客の個人データ(氏名やその他の連絡先情報)を流出させる別のデータ侵害を受けた。本日早朝、顧客は以下のメールを受け取った」と投稿し、レジャーから顧客に送られたメールの内容を公開した。
レジャーが顧客に送付したメールによると、Global-eは最近、ネットワークの一部で異常な活動を検知した。「Global-eは最近、ネットワークの一部で異常な活動を特定しました。私たちがクラウドシステムの異常な活動に気づいた直後、システムを封じ込めて最終的に保護するための措置を講じました。私たちは独立した法医学専門家に事件の調査を依頼し、氏名や連絡先情報を含む一部の個人データが不正にアクセスされたことを特定できました」と説明している。
流出したのは顧客の氏名と連絡先情報(name and contact information)のみで、秘密鍵や暗号資産そのものは影響を受けていない。
流出した個人情報を悪用したフィッシング詐欺が懸念される。攻撃者は流出した氏名やメールアドレスを使い、レジャーを装った偽のメールやSMSを送信する可能性がある。
ZachXBT氏は今回の情報流出を「別のデータ侵害(another data breach)」と表現しており、レジャーが過去にも同様の事件を経験していることを示唆している。顧客は不審なメールやリンクに注意し、秘密鍵やリカバリーフレーズを第三者と共有しないよう警戒する必要がある。
今回の事件は、サードパーティー(第三者)の決済代行業者を経由した侵害であり、レジャー自身のシステムが直接攻撃を受けたわけではない。しかし、サプライチェーン攻撃のリスクが改めて浮き彫りになった形だ。
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