調査報道メディア「Whale Hunting」は3日、ベネズエラのマドゥロ政権が最大600億ドル(約9.5兆円)相当のビットコイン
BTCを秘匿している可能性があると報じた。ただし、人的情報に基づいた情報で、ブロックチェーン分析では未確認だとしている。
同メディアは、米軍がマドゥロ大統領と妻を拘束し米国へ移送したと記したうえで、情報機関の関心は「資金の所在」に移ったと説明した。
資産移転を主導した中心人物として、同メディアはアレックス・サーブ氏の名を挙げた。複数の人的情報源からは、同氏が西側当局の追跡を回避しつつ資産をBTCへ変換したと証言している。
具体的な手口として挙げられているのが、ベネズエラの金輸出である。Whale Huntingの報道によると、OECDのデータでは同国が2018年に73.2トンの金を輸出したとされている。当時の価格で約27億ドル相当となる。この金の一部がトルコやアラブ首長国連邦(UAE)の仲介者を経由し、ビットコインへ変換されたという。
取得時期のBTC価格は3,000〜10,000ドルで推移しており、2021年のピーク時には6万9,000ドルに達した。仮に2018年に金27億ドル相当を全てビットコインへ変換し(当時の価格3,000〜10,000ドル)、現在(約9万ドル)まで保有を継続していれば、理論上は最大600億ドル規模に膨らむ計算となる。この規模はストラテジー(旧マイクロストラテジー)など企業の大口保有に並び、エルサルバドルの国家準備を大きく上回る水準となる。
資金移動の手口としては、仲介者を介した換金後にミキサー(取引を混合し追跡を困難にするサービス)を通し、コールドウォレット(オフライン保管)へ移す流れが想定されている。秘密鍵は少数の関係者が握り、中心にサーブ氏がいる可能性があるという。
一方で、同メディアはオンチェーンで裏付けられていない点を繰り返し指摘し、推計に留まるとした。また、裁判資料でサーブ氏が2016年からDEA(米麻薬取締局)の情報提供者だった点が判明したとし、今後の捜査で同氏が協力するかが焦点だとしている。制裁回避と暗号資産の利用実態を巡り、追加情報が待たれる。
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